なぜ、メルセデス・ベンツに乗るのか

車を入れ替える年で、あれこれ悩ましいです。

私の家には車が二台あり、片方はメルセデス・ベンツGLCで家族で遠出したり、坊ちゃんの保育園の送迎に奥様が乗っています。もう一台はフォレスターで、私の通勤用です。

GLC 250 4MATIC Sports / GLC 250 4MATIC Sports(Leather version)

どちらも選んだ基準は、安全装備が充実していること。メルセデス・ベンツは2012年からレーダーセーフティを標準搭載していますし、フォレスターはアイサイトですね。数年前までは国産車ではスバル以外に選択枝がありませんでした。メルセデス・ベンツは、GLCの前は「Rクラス」というとてもレアな車種に乗ってました(これは安全装備は付いていなかった)。

「Rクラス」の画像検索結果
Rクラスも変わってて楽しいクルマでした。

ただ、GLCとフォレスターを3年間乗ってみて、メルセデス・ベンツとスバルなどの安全に対する発想が「まるで違う」ということに気付きます。

もちろん、スバルのアイサイトであっても危険な目に会う直前に助けられたことが3回ほどありますので、信頼できるシステムであることはわかっています。

でも、違うんです。車としての基本のデキが。

アイサイトで緊急ブレーキがかかる時って、運転者がもう停止を考えていてブレーキを踏み始める時が意外と多いです。つまり、ブレーキ性能の余力が低いのです。こちらは「止まらなきゃ」と思ってブレーキを踏んでいるのに、こちらの意図通りに車両が減速できない→アイサイトが緊急と判断してABSが作動するほどの最大ブレーキをかける。実はこんな場面はスバルユーザーなら経験したことがあるのではないでしょうか。

ブレーキは「止まれる余力」と「運転者の意図を反映する制御」の両面が必要なのですが、メルセデス・ベンツのブレーキでは、運転者が踏んだブレーキペダルの加速度を読み取って「緊急を要するブレーキングか否か」を判断するらしいです。レーダーの前方状況が異常なしと判断していても、緊急を要するブレーキングならば最大のブレーキ圧をかける仕組みです。なので、メルセデス・ベンツを運転している時に、ブレーキの制動力が足りないなぁと思うことはありません。

うまく表現できていないかも知れませんが、メルセデス・ベンツの安全性を支えているのは「過去からの積み重ね」です。今までのクルマに「緊急ブレーキシステムを乗っけました」という他社の姿勢とは根本的に異なります。

メルセデス・ベンツは、現在のほぼ全てのクルマに搭載されている「アンチロックブレーキ」や「横滑り防止装置」の開発者です。この会社のすごいところは、それらの基本特許を無償公開して、その後の世界中の車に搭載できるようにしたことは有名な話です。ただ、おそらく公開していないデータがかなりあって、車輪の滑りだけではなく、車の前後左右の傾斜角度や車が持ち上げられる揚力までもセンシングして4輪を制御しているようです。

なので、私がいま乗っているGLCクラスに付いている「クロスウィンドアシスト」という機能は、高速道路などでバスやトレーラーを追い抜いた際の急な横風から挙動を安定させる技術などが、「積み重ね」の派生技術として実現されています。たまにレンタカーなどに乗ると「横風ってこんなに危ないんだー」と思うことがあります。ふだんは意識しない地味な機能ですが、安全に走るというクルマの基本を支えてくれてます。

「クロスウインドアシスト」の画像検索結果

メルセデス・ベンツは「乗り手を信頼しない」という原則があるのかも知れません。たとえばアイサイトだと、アイサイトのカメラ近くにアイサイトを切るスイッチがあります(何のためか意味不明)が、メルセデス・ベンツではレーダーセーフティーを解除することは一切できません。そして、現行のメルセデス・ベンツの周りはレーダーだらけ。まるで戦闘機のようですね。



メルセデス・ベンツの「Pre-Safety」という機能はもっとすごくて、センサーが「衝突不可避」と判断した時、衝突2.6秒前から乗員保護の態勢を整えてゆく、という技術です。これは後ろからの衝突にも対応しており、後方からの衝突が避けられない場合には、ハザードを点灯して後続車に注意を促し、最大ブレーキ圧をかけて車が前方に飛ばされないように準備、シートの背もたれを最も安全な位置に戻し、ドアロックやウィンドウを閉め、さらにシートベルトの巻上げにより乗員保護を図る機能です。メルセデス・ベンツの電動シートは単に便利とか快適というだけではなく、事故の際の安全にも寄与しているわけです。

PRE-SAFEプラス

まじ、すごい。よくそこまで考えてくれていると涙が出ます。私は「機械のシステムが人間の命を守る」ことに感動してしまう人間で、東日本大震災のときに「東北新幹線が初期微動を検知して、脱線せずに自動停車しています!」というヘリコプターからの中継を見て涙が出て止まりませんでした。

これらをまとめて「統合的安全性」と呼ばれています。フォレスターに乗っていると、それぞれの先進機能がバラバラ、という印象があるので、統合的という表現はウソではないと思います。一例が電動シートですが、フォレスターの場合は単純にシート位置がモーター調整できる、というだけで、アイサイトが何かを検知しても一切動きません。

メルセデス・ベンツは確かに高価ですし、新車で買った後の価格低下には正直腹が立ちますが、自分と同乗者の命を大事に思い、まわりの車までも大事に思ったとき、ベストな選択枝だろうと思います。メルセデス・ベンツに乗る人は「高級車に乗りたいから買う」という理由ではなく「安全な車とは本来高いものだ」と思って購入しているかも知れません。

しかも、メルセデス・ベンツという会社は、最廉価バージョンのAクラスやBクラスにも最上級のSクラスと同等のシステムを載せていて、「高い車だから良いシステムを」という差別をしません。すばらしい姿勢だと思います。

・・・と言いながら、フォレスターの後がまになったのは日産キャラバン(笑)です。そろそろお坊ちゃんをキャンプやカヌーに連れ出そうと思い、たくさん荷物が載るクルマが欲しくなってしまい…。Vクラスも考えましたが、北海道の冬はFR車ではまともに走れません。本国では4マチックもあるらしいのですがね~。キャラバンは乗り心地も、走行音も「現場感」が半端ありません(個人的にはガテン系現場感は大好きです)。それにしてもキャラバンは「これでこの値段するの!?」と驚くような金額でしたわ。Aクラス買えちゃうでしょ。でも弄んで使い倒すには最高の一台です。

「キャラバン 色」の画像検索結果
クルマは赤が好きです。。。

次はGLCの後継を選ぼうっと。ヤナセさんからはEクラスのオールテレインどうですか?と提案されてます。荷台も大きく安全装備もさらに増えています。中でも、ドライバーが意識を失ったと判断して自動停車するあたりは、過去に隠れ脳梗塞を2回起こした(らしい)私には必需品かも知れません。また、高齢化社会では全ての車に装備して欲しいものですね。

「オールテレイン ベンツ」の画像検索結果
こう見るとGLCと大して変化ないですね。ただ、GLCより40cm長い車長をうちの奥様がどう評価するでしょう…。

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